JASMINE-Vet
  日本どうぶつ先進医療研究所株式会社
  Japan Animal Specialty Medical Institute Inc.
  JASMINE どうぶつ循環器病センター
  農林水産省獣医師臨床研修指定施設

 

English

〒224-0001
神奈川県横浜市都筑区中川2-7-3
TEL: 045-532-8451
FAX: 045-532-8456
E-mail: info@jasmine-vet.co.jp

犬の心臓病について

JASMINE

犬の僧帽弁閉鎖不全症

<どんな病気>

高齢の犬で最も多い心臓病は僧帽弁閉鎖不全症です。
心臓には4つの部屋があります。右心房、右心室、左心房、左心室。
血流は肺→左心房→左心室→全身に流れていきます。
僧帽弁とは、左側の左心房と左心室の間にある扉です。
通常は左心房→左心室の一方向にしか扉が開きません。しかし僧帽弁閉鎖不全症になると、左心房⇄左心室の両方向に血流が流れていきます。
 

<体への影響>

左心室へ流れる血液が少なくなり、体中に送られる血液量も少なくなります。
しかし、しばらくは心臓が頑張り、体中に血液が十分に送られるようにたくさん動いて補います。つまり、この状態は心雑音が聞こえるけれども症状を示さないということです。
 
心臓が頑張りすぎると、ポンプ機能が落ちていき次第に心臓は大きくなっていきます。心臓内に血液が溜まっていくのです。
顕著に現れてくるのは左心房です。左心房が風船のように膨らむと左心房の上にある気管を押し、気管虚脱を誘発します。気管虚脱とは気管の一部が押されて変形してしまうことで、つまりは咳の症状を示し始めるのです。
症状もそれぞれにはなりますが、一番多い初期症状は咳になります。
 
さらに心臓が大きくなると心臓だけでなく肺にも血液が溜まってしまいます。肺に必要以上に血液がたまると肺水腫になります。
肺水腫になると水中で溺れているのと同じ状態になり、とても呼吸が苦しくなってしまいます。
心臓がうまく血液を送れないと、肺だけでなく体中に悪影響を及ぼします。例えば腎臓は血流が少なくなると急性腎不全になってしまいます。興奮時や運動時には失神がみられることもあります。
 
僧帽弁閉鎖不全症の病状が進行すると、呼吸が苦しくなる、または急性腎不全などの多臓器不全により死に至る可能性があります。
 

<検査>

心臓病が疑われたら次の検査が必要となります。
・聴診
・血圧測定
・血液検査
・心電図検査
・レントゲン検査
・超音波検査
聴診では心臓のどこでどのような雑音が聞こえるのかを確認します。雑音の種類によってどんな心臓病なのかあたりをつけていきます。
血圧測定では極力安静にした状態で測定します。病院に来ている時点で興奮しているので難しいのですが。
血圧が高いと心臓病以外の病気が隠れている可能性がありますし、薬などの影響で低血圧になる可能性もあります。
血液検査では心臓病以外の病気が隠れていないかどうかを確認します。薬が必要な場合、腎臓や肝臓に負担がかかる可能性もあります。また、血液検査で心臓への負担を確認することもできます。
心電図検査では不整脈が出てないか、波形の形が正常かどうかなど確認します。
レントゲン検査では心臓の形、大きさ、肺の様子、胸水・腹水の有無などを確認します。
超音波検査は最も重要な検査で、心臓の中を確認することができます。僧帽弁の形態や動きを見れますし、4つの部屋の大きさ、血流の方向や速度を測ることができます。
 

 <治療>

内科治療では症状を抑える、または病気の進行を遅らせるのみで、病気を治すことはできません。
具体的には、咳が出ていれば咳を抑えたり、心臓のポンプ機能をもっと強くしたり、場合によっては頑張っている心臓を少し休ませたりします。
しかし、外科治療では治せる可能性があります。
具体的には人工心肺につなげて、伸びたり切れてしまった僧帽弁をつっている糸のようなもの(腱索)を再建したり、広がってしまった僧帽弁の弁口を小さく縫縮したりします。
人では、弁自体を人工弁と取り替える手術などもありますが、犬では小さすぎるため、一般的ではありません。
 

<お家でできること>

心臓病と指摘されたら、お家で安静にしている時に呼吸数と心拍数を測ってみてください。
呼吸数は1分間に胸の膨らむ回数を。心拍数は左胸に手を当てて1分間もしくは15秒間、鼓動を数えてみてください。
心拍数は心臓への負担がどれくらいあるかどうかの指標にもなります。
食欲の具合や、被毛、散歩での様子もよく観察してください。
僧帽弁閉鎖不全症の進行にもよりますが、運動制限も必要となる場合があります。
肺水腫など呼吸状態が悪い場合は入院が必要となることが多いですが、自宅で療養する場合は酸素ゲージなどを借りて安静にする必要があります。
 
僧帽弁閉鎖不全症の手術を受ける際、手術前はいつも通りの生活をしてください。
手術後は絶対安静となります。始めの2週間はハウスをサークルで囲い行動範囲を制限します。2週間を過ぎたら徐々に行動範囲を広げていけますが、一ヶ月検診までは基本的に安静指示となります。
 


 

JASMINE-Vet
 

献血ドナー募集

採用情報

連携獣医師のいる動物病院をご紹介


SSL GlobalSign Site Seal