呼吸器科の主な検査方法

血液検査

全身の状態を把握するために行いますが、呼吸器疾患では、特に炎症性疾患の鑑別のため総白血球数や炎症マーカーを測定します。また、疾患の中には免疫異常が関係していることがあるため、好酸球などの数値も評価します。

血液ガス分析

血液中の酸素分圧、二酸化炭素分圧を測定し、換気の評価を行います。特に、動脈血液の血液ガス分析を行うことで、低酸素血症の診断、肺機能の評価を行うことが可能です。

X線検査

疑われる疾患によって頭部、頸部、胸部と場所を分けて撮影します。また、呼吸器疾患は呼吸の周期によって異なる所見を示すことがあるため、それぞれの部位で吸気時と呼気時に分けて撮影し、正確な病態の把握に努めます。

透視検査

X線を連続的に出すことで、通常は静止画のレントゲン画像を動画にして観察する検査です。透視検査は動的な変化を評価するのに優れており、喉咽頭や気管の評価を詳細に行うことが可能です。

超音波検査

肺の状態や喉頭の動きを評価するのに優れている検査です。また呼吸器疾患の中には、循環器疾患と相互に影響するものもあります。そのため、疾患によっては心臓超音波検査を実施し、循環器疾患の有無、重症度の確認を行います。そして気管支鏡検査やCT検査といった麻酔が必要な検査の実施前には、心臓超音波検査を行い、麻酔リスクの評価を行います。

鼻鏡検査

細い内視鏡を使用して鼻腔内部を観察する検査です。鼻汁や鼻出血が認められる症例、呼吸音から鼻腔狭窄が疑われる症例が適応となります。鼻腔内を詳細に観察することで、ポリープや腫瘍などの病変、異物や鼻腔の構造異常の有無を評価します。

気管支鏡検査

喉頭から気管、気管支を内視鏡で観察する検査です。X線検査では評価が困難な粘膜の異常や小さな病変の検出に優れています。また、後述の気管支肺胞洗浄を組み合わせて行うと、多くの病気の鑑別が可能となります。

鏡検下による生検

鼻鏡検査や気管支鏡検査で病変が認められた場合、診断のために内視鏡下で検体を採取します。病変の大きさ、形状により、極小のブラシや生検鉗子を使い分けて採材を行います。得られた検体は、病理検査に依頼し診断を行います。

気管支肺胞洗浄

気管支鏡検査で異常が認められた気管支やX線で異常が確認された肺野に、内視鏡を介して生理食塩水を注入・回収する検査です。回収した液体を検査することで、気管支内や肺内の病原体や炎症細胞、腫瘍細胞を検出することができ、病気の診断が可能となります。

CT検査

鼻腔、気管支、肺を詳細に評価することが可能です。特に腫瘍が疑われた症例では、転移の有無、他の臓器への浸潤を評価するのに役立ちます。