臨床研究について
About Clinical study
臨床研究に対する当院のスタンス
当院は臨床、研究、教育の3本柱により獣医臨床の発展に寄与することを目的とし活動を行なっています。その中で、動物のQOLを尊重した臨床研究により腫瘍に対する新しい治療法を開発し、国内の獣医臨床の発展に寄与することも柱の一つと捉え、動物の生命を尊重しつつ、倫理性、科学性を担保する研究を遂行していきたいと努力しております。
臨床研究
臨床研究とは、基礎研究で有効性が期待される薬剤の臨床応用を目的に実施する試験の総称です。試験の信頼性、動物に対する倫理性を担保するために厚生労働省により定められた省令「GCP省令」を遵守する厳格な治験や、試験実施機関に設置された倫理委員会の審査を経て、動物に対する倫理が保たれた臨床研究を実施しています。
臨床研究の流れ
臨床研究をご希望される場合、以下の流れとなります。
・紹介動物病院から当院への紹介
・適応か否かの判断
・適応の場合研究に組み入れ。治験実施機関が当院ではない場合、実施機関への紹介
現在行なっている臨床研究
犬の鼻腔内腺癌に対する新規放射線治療
研究実施機関:麻布大学、日本大学
犬のびまん性大細胞性B細胞性リンパ腫に対する新規治療
(現在受け入れ休止中です)
研究実施機関:JVCOG(実施機関である東京大学で受診していただきます)
現在行なっている臨床研究について、興味をお持ちになった場合、各研究担当者までご連絡(電話またはメール)ください。
日本獣医がん臨床研究グループ
腫瘍科では、一般社団法人日本獣医がん臨床研究グループ(Japan Veterinary Co-operative Oncology Group: JVCOG)(https://www.jvcog.jp)のメンバーとしてさまざまな臨床研究を行なっています。JVCOGでは、獣医臨床腫瘍学に関連した新薬承認試験や、多施設間臨床試験によって有効性の高い治療法を開発し、がんに罹患した動物の診療の質と治療成績の向上を図ることを目的としています。日本における獣医臨床腫瘍学に関する各分野のオピニオンリーダーが集まり、研究を遂行しております。当院で実施している臨床研究のみならず、さまざまな機関での臨床研究について情報を共有し、最適な治療法をご提案できればと考えております。