手術を受けられる飼い主さんへ
For owner
手術前後のケアについて
心臓や腎臓などの手術は、動物たちの身体に負担がかかってしまいます。当院では最大限の負担軽減に努めておりますが、飼い主さんが行うことのできるケアもございますのでご紹介いたします。
なお、手術を行うにあたり、飼い主さんが不安に感じられること、疑問点など、いつでもお気軽にご相談ください。
1. 手術の日程
・診察後、検査結果をもとに手術の説明をいたします。飼い主さんより、手術実施の意思決定をいただいたのち、日程調整いたします。
・手術に関する同意書を獣医師からお渡しいたします。手術当日にご署名の上、担当医または受付にご提出ください。
2. 手術前の食事管理
・手術前12時間の絶食をお願いします。おやつなどの固形物も与えないようにしてください。
・家を出発する前まではお水を飲んでも大丈夫です。
3. 手術当日のお薬の与え方
・手術当日の内服薬について、担当医から変更や中止をお願いすることがありますのでご確認ください。
・ご飯やおやつなどを使わないと服薬ができない場合は、お薬用の最小限のご飯やおやつは与えても構いません。
4. 入院生活
食事の時間
・食事時間は、基本的に朝8時、昼13時、夜18時としています。
・一頭一頭体調に合わせた食事量と回数、時間で用意いたしますが、検査や処置のためにお時間が前後することもあります。
・事前にご相談いただければ、面会時間にお食事に付き添うことが可能です。
処置の時間
基本的な処置の時間は1日3回、7時〜9時、 15時もしくは17時、22時となっております。 動物の状態に応じて処置の時間を変更することがあります。
匂いのついた毛布やおもちゃの持ち込み
毛布やおもちゃなどお気に入りのものがありましたら、安心したり落ち着いたりしますのでぜひご持参ください。汚れてしまった場合、当院で洗濯をしますので、色落ちや質の低下がありましたらご容赦ください。基本的にそのまま廃棄してもよいものをお持ちください。また、必ず記名をお願いします。
お食事
入院中は、症状や検査結果等に応じて当院で食事を調整いたしますが、食欲のない場合に、日頃食べ慣れているフードをご持参いただく場合がありますので、その際はご相談させていただきます。
5. お見舞い
・お見舞いは、原則として10:00〜18:00の時間内にお願いしています。
・お見舞い希望の場合は、事前にご予約ください。
・病状によっては面会時間内にお見舞いできないことがありますので、獣医師の判断により面会時間外にお見舞いをしていただくこともあります。
・ICUでの治療中はICUの前でのお見舞いとなりますが、体調が落ち着いている場合、個室等でお見舞いすることも可能です。
・お見舞いにより興奮してしまうなど、体への負担が大きい場合は、撮影動画でのご面会となります。
6. 退院後のご注意事項
退院後はご自宅での生活となりますが、まだ手術から間もないため、しっかりと状態を見ていただく必要があります。ご家族様で退院時の注意事項をご確認いただきますようお願いします。
以下、僧帽弁修復術の注意事項となります。
退院後の内服薬
抗血栓のお薬、心臓のお薬、その他のお薬(1日◯回、◯錠、◯日間とお伝えいたします)
運動
手術から間もないため毎日のお散歩はせず、特に術後1ヶ月は元気であっても、ご自宅で安静に努めてください。お外でないとおしっこやうんちをしない場合は、最低限度のお散歩に留めるようにしてください。
シャンプー・トリミング
少なくとも術後1ヶ月以降でのシャンプー、トリミングの再開をお勧めしています。痒がったり、汚れたりしてシャンプーが必要な場合はご相談ください。
お食事
担当医から特に指示がない場合は、いつも通りのメニューで構いません。
ご自宅での注意事項
◯元気・食欲
いつもより元気がない、食欲がない。
※手術後は体力の回復が完全ではないため、寝ていることが多くなることはあります。
◯呼吸の様子
寝ている時や安静時(落ち着いている時)の呼吸が荒い(速い)。
◯咳
手術前と比較して、咳の頻度多い。
◯粘膜の色
歯ぐきや舌の色が異常に薄い。
◯血栓塞栓症による症状
- ・歩き方がおかしい、特定の足を痛がる/かばって歩く
- ・足先が冷たい
- ・行動がおかしい
- ・ふらつく
- ・けいれんが認められる
◯消化器症状
- ・食欲不振
- ・悪心
- ・嘔吐や下痢
7. 手術後の検診
退院後の定期検診のスケジュールは、術後1、3、6、12ヶ月、その後は半年ごととなります。
(動物の状態によって、定期検診の間隔が短くなることがあります。)